知る

「珠洲焼(すずやき)」という言葉ができたのは、わずか60年ほど前のこと。500年ほど途絶えていたため、その存在すら忘れられていました。現代に伝わる、中世の壺や甕、それらからつくり方を推測し、研究が進んでいます。研究者も一般のファンも、珠洲焼の謎を探る旅は始まったばかりです。

大陸から渡ってきたやきものの技の流れを残しながら、独自の深化を遂げた、珠洲焼。繁栄と突然の消失は多くの謎に包まれています。

中世(平安〜室町)・12世紀から15世紀に、多くの人びとの心を捉えたやきもの、珠洲焼の変遷と魅力をご紹介します。

1600年ほど前に大陸から伝わった技術は、能登半島の先・珠洲に長く残り続け、ほかのやきものとは違う、独自の風合いをつくり出してきました。